本当は怖い サイコドクター暴れ旅

精神科医風野春樹氏のホームページ。精神科医らしからぬ!? フランクな語り口には親しみが持てます。

コンテンツからの抜粋(DSM−IV、措置入院、ロボトミー、電気ショック療法、アダルト・チルドレンより)
(このHPは度々更新され内容も変更されております。以下のものは以前の内容から抜粋されたものです。現在の内容を知るには先方のHPにてご確認下さい。)


 ”私家版・精神医学用語辞典”より

  • DSM−IV

    アメリカ精神医学会が発行している「精神障害の診断と統計のマニュアル」(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)のことを、略してDSMと呼ぶ。IVがついてるのは、第四版だからだ。現在、精神医学の世界で最も大きな影響力を持った診断基準である。
    ……。病気の真の原因なんて、どうせわかんないんだから無視。患者の心理だってそんなもん読めるわけがない。そんなわかんないものを基準にするのではなく、はっきりとわかる症状だけをもとにして診断基準を作ろう、とスピッツアーは考えた。それぞれの病気に特徴的な症状をいくつもリストアップして、そのうちいくつか当てはまったら、機械的に病気とする、という具合の基準を作って、しかるのちに、分類コードをつけた。スピッツアーさん、きわめてプラクティカルな人だったのですね。……。
  • 措置入院

    ……。強制入院(措置入院)とは、精神障害のため、自分自身を傷つけ、他人に害を及ぼすおそれのある者については、精神衛生鑑定医二人以上の診断結果にもとづき、都道府県知事の命令によって強制的に入院させることができる、というもの。
    ……。あまり知られていないことだが、診察と保護の申請は誰でもできることになっている。すなはち、あなたも強制的に入院させられてしまう可能性がないとはいえないのだが、そこは医者を信じて下さいというほかはない。
    ……。実際の診断では、患者が措置入院になるにはなにかの事件を起こして警察沙汰になり、警官に伴われて病院につれてこられるような場合が多い。病院のある地域にもよるが、そう頻繁にあることではない。
    それよりも多いのが、一ランク下の医療保護入院で困り果てた家族がやっとの思いで連れてきたが、本人は入院をかたくなに拒否している、などという場合である。この場合は精神保健指定医一名の診察と、保護義務者(多くは家族)の同意によって本人の意志にかかわらず入院することになる。これだって、医者と家族が結託すれば無理矢理入院させられる可能性はないわけではない。
    ……。
  • ロボトミー

    ……。ロボトミーのlobo-というのは、中肺葉とか前頭葉とかの「葉」という意味。一方、-tomyは切断とか切除を意味する。いわゆるロボトミーは、正式にはprefrontal lobotomyといい、「前部前頭切截術」と訳されている。つまり、前頭葉の前の方を切っちゃうぞ、ということだ。
    ……。その後、ロボトミーの術式はアメリカで改良され、第二次世界大戦の一時期には、精神分裂病の患者に対して盛んに行われ、全世界に大ブームを巻き起こした。当時はまだ精神分裂病に対して効果を示す薬が開発されていなかったこともあり、ロボトミーは画期的な治療法として迎えられたのである。しばらく前までは、このロボトミー手術を受けた患者が、精神病院の片隅でぼんやりとたたずんでいたりしたという話である。私は見たことはないが。……。
  • 電気ショック療法

    まず、こう書くとたいがいの人は驚くんじゃないかと思うのだけど、電気ショック療法は現役の治療法である。ロボトミーみたいに今では廃れた治療法だと思ったら大間違い。確かに一時期批判を浴びて下火になったものの、最近になってうつ病の治療法として再び見直されてきている療法なのである。
    ……。薬物でもそうだけど、精神科の治療法の場合、とりあえずやってみたら効いた、という事実が先で、理論は後追いのことが多いのだ。
    そもそも電気ショック療法は、1938年にイタリアのツェルレッティとビニが開発した治療法で、精神疾患患者の頭に電極をあて、脳に通電してけいれんを引き起こすというもの。……。
  • アダルト・チルドレン

    ……。「アダルト・チルドレン」という言葉だけを聞くと、なんだか「子供のまま成長した大人」みたいな人を思い浮かんでしまうのだけれど、…、そういう意味は全然ない。
    ACというのは、もともとは、Adult Children of Alcoholics(ACOA)の略で、アルコール依存症の家庭に育った人のこと。「チルドレン」には、子供っぽいという意味はまったくなく、単に「アルコール依存症者の子供」という意味にすぎない。
    ……。

 等、その他、風野春樹の読冊日記、本読み千年王国、自作小説と随筆、リンク集等 のコーナーがあります。


注:詳しくは、風野春樹医師のHP「サイコドクター暴れ旅」をご覧下さい。(それぞれの見出しをクリックするとご覧頂けます。)


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